幸せな未来を願って
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。振り返ってみて、長岡明徳高校で送った高校生活はどうだったでしょうか。それぞれに、楽しかった思い出も辛かった思い出もあったかと思います。それらの経験のすべてが、これからの長い人生の糧となっていくはずです。
今、皆さんは、四月から始まる新生活にワクワクした気持ちを持ちながら、一方で大人としての一歩を踏み出していくことに少なからず不安な気持ちを抱いているのではないでしょうか。
沖縄県の方言に「なんくるないさ」という言葉があります。「なんとかなるよ」という意味で、気軽に使われることが多いのですが、実は、「ちゃんと挫(くじ)けずに、正しい道を歩むべく努力すれば、いつかきっと報われて良い日がやってくるよ。」という本来の意味があるそうです。
新しい環境においては、これまで以上に「責任」を意識した生活が必要になります。自分でやらなければいけないことが増えますし、いろいろなことを覚えることを求められます。高校までは許されていたことが一切許されないということも多くあります。そういった環境に慣れるまでには、一定の期間は、「つらさ」を自覚しながら生活をしていくことは避けて通れません。
そんなときは、「なんくるないさ」の二つの意味を使い分けながら乗り越えていってほしいと思います。
皆さんの将来が幸多きものとなるよう、心から願っています。
在校生の皆さん、これまで皆さんには、高校時代は「子どもから大人に成長する時間」だと伝えてきています。卒業生の皆さんが4月から踏み出す新生活は「大人の世界」です。つまり、卒業は高校生活のゴールであるとともに、大人の世界のスタート地点でもあるということです。
その観点から、在校生の皆さんが、それぞれの「現在地」を知っておくことは大切なことだと思います。つまり、自分自身が入学してから何を変えることができたのか、そして何ができるようになったのかを振り返ることが必要だということです。
そして、数年後に迎える卒業の場面をどのような姿で迎えるかという目標をしっかりと定め、「現在地」からそこまで、どのように成長していくかイメージをし、自らの行動を変えていく必要があると思います。
新年度も、充実した学校生活を送りましょう。